Touring Reports 2007
19. ビーナス-志賀草津-軽井沢 2007/10/20(土)〜21(日) 草ツー2007

■ 10月21日(日) 12時10分

 軽井沢の街を過ぎ、碓氷峠からの下り、標高差500mに及ぶ峠道は直線からの
左カーブで始まる。中央よりにラインをとり、カーブ手前で減速、バイクを倒しこむ。
なんと言うことも無い左アール、安全速度で旋回を始めた途端、フロントが外へ
流れ始めた。

 外気温は20度前後、晴れで路面には日が当たっている。軽井沢市内でガソリンを
補給した時に停まったものの、それまでは10キロ以上も走り続けていた。
タイヤが冷えていたわけではない。走行1万キロ以上のタイヤであるが、まだまだ簡単に
グリップを失うような減り方もしていない。

 タイヤからは、粒粒の表面を滑っている感覚が伝わってくる。路面が荒れているのだ。
対向車が次のコーナーに見える。センターライン際でようやくグリップを取り戻すが、
流れた車体の向きを変えることは出来ず、そのまま対向車線にふくらんでいった。




■ 10月20日(土) 4時30分

 目覚ましが鳴る。音を止め、又寝で意識を失う寸前にツーリングの事を思い出す。
参加台数も9台に増えた1年ぶりの草津ツーリングだ。

 1時間で荷物をまとめ外に出ると、昨日の雨も夜半には上がったようで路面はほとんど
乾いている。近くにあるセルフのスタンドでガソリンを満タンにすると切りの良い金額。
いつも端数が出るので嫌なのだが、量を確認すると丁度10リッターなのだ。幸先良いのか、
はたまた何かが起きてしまうのか。




 八王子BPを通って八王子ICから中央道へ。甲府昭和IC手前でZRX1200Rと合流し、
双葉SAに7時過ぎに着くとCBR400RRが待っていた。

   

 程なく、GSX-R600とセロー、ER-6nが到着し、6台で出発。

   


 諏訪ICで降り、料金所を過ぎて右折するとセブンイレブンがある。
ここで、蒲郡からやって来たZZR400と合流。そう、以前乗っていたZZRだ。
5月の連休、紀伊半島ツー以来の再開。



 茅野からビーナスラインへ。標高を上げていくと紅葉が迎えてくれるが、気温も下降し、
ジャケットの隙間から容赦なく冷気が入り込んでくる。





 霧が峰を過ぎるとその名の通り霧の道が現れた。







 落合からは一気に標高を上げる。

 2000m近い美ヶ原高原美術館の駐車場では強風が吹き荒れ、被っていたキャップが
飛ばされてしまった。穏やかな陽気だった去年が懐かしい。




 まだ、12時までは30分以上もあるので先を急ぐ事にした。荒れた道を県道62号まで下り、
ガソリンを満タンにしたのだが、これまた2000円というぴったりな数字が現れた。
給油の最後に「もう少し」と入れたら、13.33リッター×150円=2000円というジャストな数に
なったのだ。偶然が二度続いた。

 R152のコンビニで昼食をとり、上田菅平ICから上信越道に。五里ケ峰トンネルでセローを
置き去りにしたまま信州中野ICへ。ICで待った後、志賀草津道路に向かう。

 道の駅「北信州やまのうち」で高速を使って先着していたZZR1400と合流し、紅葉が眩しい
志賀草津道路を駆け上がった。








 去年、渋峠から先は霧で何も見えなかったが、今年は早目に通り過ぎたのか下界の眺めが
良過ぎる。ガードレールの向こうはなだらかな斜面だと思っていたのだが絶壁並みじゃないか。
相変わらずの遅いバスで前を塞がれ、時速20〜30キロで草津の街にたどり着いた。




 宿にしたホテル到着は予定の16時。別のホテルに泊まる3台と1時間後に湯畑で
待ち合わせることにした。草津集合のゼファーも到着し、念願の「西の河原露天風呂」
に向かう。






 だだっ広い露天風呂に浸かると、手足の冷え切った血管が広がる。
この感覚はバイクで無いと味わえない。




 風呂からの帰り道、炉辺焼き風の店で乾杯。




 ホテルで飲み足らないビールをあおるが、疲れた身体は言う事を利かなくなっている。
21時半に就寝したが、早すぎた眠りは2時過ぎには目が覚めてしまった。


■ 10月21日(日) 7時

 結局、眠れないまま朝を迎えてしまった。ホテルの風呂で睡眠不足の頭に活を入れて
部屋に戻ると、同室のGSX-R600乗りが缶コーヒーを買ってくれていた。うん、美味い。




 同じホテルに泊まった6台と別のホテルの3台、計9台は7時に集合。
 コンビニで朝食を腹に詰め込む。

 白根山まで駆け上がると、朝の引き締まった空気の温度はさらに下がり、
湯釜駐車場に着く頃には5度以下になっていた。







 空いている万座ハイウェイを気持ちよくクルージング。




 鬼押ハイウェイの終わり近くにあるブルーベリーが美味しいレストランに寄る。







 去年は白糸ハイランドウェイを旧軽井沢に下りた。今年は渋滞を避けるためにR146を
中軽井沢に下りことにしたが、こちらも車が多い。

 昨日、給油してから190キロ走っている。このまま帰宅は無理なので、軽井沢市内の
ガソリンスタンドで満タンにした。店員が給油を止めたところで「もう少し」と入れてもらい
料金を聞くと1600円丁度。そう、3度目の偶然が起きたのだ。入った量がジャスト10リットル。
こんな事が三度も続くなんて。


■ 10月21日(日) 12時5分

 軽井沢駅を過ぎ、そろそろ飽きるほどヘアピンが続く下りに差し掛かる。この道は苦手だ。
三度続いたピッタリ給油にも不安になり、みんなを先に行かせ後方に下がった。

 碓氷峠からの最初の左カーブ、中央よりにラインをとり、手前で減速し倒しこむ。
旋回を始めた途端、フロントが外へ流れ始めた。センターライン際でようやくグリップを
取り戻すが、流れた車体はそのまま対向車線にふくらんでいく。

 滑っている間に垣間見えた対向車。助かった、飛ばしていない。余裕がある。
落ち着いて車線を戻し、何事も無かったかのようにすれ違う。

 しかし、もうだめだ。苦手な下りのヘアピンに路面の荒れは、ビビリモード全開。
後を追うのは完全に諦めた。




 松井田妙義ICから上信越道、藤岡PAで昼食後、解散。

 関越道、鶴ヶ島JCTから圏央道へ。初めて全線走って八王子JCT、八王子ICで降りて帰路へ。



【10月20日走行データ】
走行開始、14,729.9km。
走行終了、15,130.9km。
走行距離、401.0km。


【10月21日走行データ】
走行開始、15,130.9km。
走行終了、15,392.8km。
走行距離、261.9km。


【10月20-21日走行データ】
走行開始、14,729.9km。
走行終了、15,392.8km。
走行距離、662.9km。





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