Reports 2009 |
3-1. 富士山-御殿場口ルート(1日目) 2009/08/12(水) |
前夜 まさか、御殿場口ルートで登ることになろうとは夢にも思わなかった。 菰釣山で疲れた右足にまだ痛みが残っている。 しかし、この夏休みを逃してしまうと普通の土日などに登って月曜に仕事に行けそうも無い。 よし、須走口ルートから登って、体力的にダメだったら本六合から帰ってこよう。 調子が良かったら、登頂して暗くなるだろうけど日帰りで往復するか。 フリース、長袖シャツ、レインウェア、念のため下着一泊分の荷物をザックにつめる。 行動食はアミノバイタルゼリー2個、バランスパワー4本、塩キャラメル、おしゃぶり梅。 水はこれまたアミノバイタル500ml×2、ザックの中に水道水500mlの計1.5リットル。 23時過ぎ、就寝。 +++ 2時半起床、3時出発。 東名は昨日の地震で静岡が通行止めになっているせいか空いている。 御殿場で降りてコンビニで朝食オニギリを3個購入。 1個食べて2個だけ持って須走口へ。 須走口ルートには山小屋があるのでそこで昼食を食べようと思っていたのだ。 雨のあざみラインを上って行くと、駐車場手前の路肩に多数の路駐車の列。 3時には駐車場は満車になるらしいと情報は仕入れていたが実際に見るまでは半信半疑だった。 +++ 5時、駐車場手前でUターン。 並んで止まっている最後尾(最前?)まで下りたが、登山口までの標高差が250mもある。 後から思えば「たった250m」なのだが、中途半端な決意な持ち主には「大きな250m」だった。 +++ 5時半、御殿場口駐車場に移動。 雨の駐車場はガラ空きだ。 1時間半ほど雨が続き、ようやく雲の切れ間から富士が見えてきた。 中腹には雪渓が残っている。 +++ 7時半、雨は上がった、よし行こう。 +++ 7時35分、御殿場口新五合目登山道入り口の鳥居をくぐる。 ここの標高は1440m。 新五合目とあるが、実際は1.5合くらいだ。 以前、吉田口ルートの馬返し(1440m)から五合目まで登ったことがあるが、 同じ1440mからの登山だったら、吉田口ルートの方が面白い。 須走口新五合目が1950m、250m下っても1700mなので、ここから発つより260mも高い。 何故、須走口ルートを諦めたのだろう。 しかし決意は相変わらず中途半端。 最初は、双子山ハイクコースでトレーニングとか思っていたのだ。 +++ 歩き始めたばかりなので余裕しゃくしゃく。 ホタルブクロ +++ 二合目、大石茶屋先の分岐。 双子山ハイクコースならぬ富士登山コースに入る。 もう少し登ってみようと考えたわけだ。 +++ 道は砂礫でジャリジャリ。 フジアザミが沢山咲いている。 +++ 8時45分、経過1時間10分、標高1800m、獲得標高360m。 ガスの中を登っているので景色はサッパリ。 +++ まだ傾斜も緩く、路面がフカフカでも何とか歩ける。 ちょうど同じ頃に出発した家族連れ4人をペースメーカーにしてゆっくりと登る。 +++ 宝永山。 富士山頂は右手雲の中。 +++ 9時30分、経過1時間55分、標高2000m、獲得標高560m。 須走口新五合目標高を越えた。 2時間近く余計に登ってようやく同じ標高。 御殿場口ルートが空いているはずだ。 +++ そろそろ斜度が急になってきて、フカフカ道を歩くのが辛くなってきた。 後ろから、ザッザッザッと軽快な靴音が聞こえてきたと振り返ったらトレランナー。 このペースで山頂まで登るのだろうか、凄い凄い。 トレランな人に3人ほど抜かれたが、痩せた小さめの女の子にサクッと抜かれたときは驚いた。 あの細い足にどれだけのパワーがあるのだろう。 +++ 11時20分、経過3時間45分、標高2400m、獲得標高960m。 およそ、時間250mくらいかな。 時間300mが普通のペースとすれば、約83%。 富士登山雑誌に御殿場口ルート10時間15分とあるので、自分は12時間かかる計算だ。 +++ 2500mを越えた辺りで、家族連れに置いて行かれた。 子供は山頂までと言っていたが、とても登れる装備ではない。 どこまで登ったのだろうか。 +++ 12時10分、経過4時間35分、標高2600m、獲得標高1160m。 新六合目跡。(地図だと六合目の記載) 2600mを越えて、やっと雲の上に出たようだ。 ここで昼食だが、山小屋はどこも閉鎖で何も買えない。 駐車場で1個食べたので、残り1個となったオニギリとゼリーで昼食。 全く足りない、これじゃバテそう。 +++ 30分休憩して、12時40分再開。 +++ 砂礫の路面は歩き辛い。 たまに硬い路面になるとほっとするのだが、ほとんどがフカフカである。 この砂礫が大砂走りとなってスピード感のある下山になるのだが、登りは辛い。 +++ 13時50分、経過6時間15分、標高2800m、獲得標高1360m。 六合目小屋跡。 さらにここの手前で15分休憩したので随分と時間を食ってしまった。 +++ 六合目を越えると宝永山への分岐がある。 本気で宝永山に向かおうと分岐を左に折れる。 +++ 直ぐに下山道に至る下りになるが、ここで地図を見てしまった。 時刻は14時。 七合目まで1時間とある。 1時間半かかっても15時半、休憩して下山しても明るいうちに駐車場だ。 よし、行って見よう。 +++ 14時20分、あと30分。 +++ 3000m越え。 宝永山が下に見える。 +++ 14時45分、経過7時間10分、標高3030m、獲得標高1590m。 七合目 +++ 六合目から七合目までペースが最初に戻った。 しかし戻った分、身体は疲労困憊気味。 +++ そして、そこに開いてた営業小屋。 既に3000mを越えている。 あと700mで山頂じゃないか。 ここで帰ったら次のチャンスは1年後だぞ。 さらに登って、別の小屋を訪ねる気力も残っていない。 「すみませーん、泊まれますか?」 +++ 素泊まり1泊、6000円。 2段になっている寝床に布団が二組、ここに3人が寝るのだそうだ。 山小屋は初めてなので、縦横間違って仮眠してしまった。 +++ 1時間仮眠したら随分と元気が戻ってきた。 晩飯のカレー800円。 腹減っているので美味い美味い。 もらったパンフ、「御殿場口から楽しい登山」のキャッチフレーズは何かの冗談だろうか。 +++ 夕日に染まる東の空。 西ではなく東の雲が赤くなるのだ。 右手の山塊は丹沢、中よりの高い山は御正体山かな。 結局、貸切かと思っていたら、19時過ぎに70代らしき御年配がやってきた。 離れた布団かと思ったら、隣じゃないか。 100人泊まれるスペースがあるのに、2人でも隣り合わせなのだ。 熟睡できずにも目をつぶって体力を回復させる。 22時頃だろうか、大人数の声が聞こえてきた。 女子短大生のグループで、6人みたいだ。 オヤジさんと3人のスペースに2人で寝ていたが、彼女たちは3人ずつ寝るようだ。 カーテンの向こうで着替えているが、耳を澄ます気力もない。 +++ [2日目へ→] |
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