Reports 2009
3-2. 富士山-御殿場口ルート(2日目) 2009/08/13(木)





1時、女子短大生グループの出発で目が覚める。

山頂で御来光を見るためには1時に出なければならない。

1人は調子が悪いのか小屋に残るようだ。

2時、隣で寝ていたオヤジさんが起き出し、ザックに詰め込む音で目が覚める。

みんな早いなあ。

自分なんかそろそろ12時間も山小屋にいる計算だぞ。

小屋前で日の出を見ようと考えていたが、目も覚めたので準備開始。

出かける前にタバコに火をつけたら、カーテンがさっと開いて残っていた女の子が顔を出す。

オ、オラはナンもしてないじょ〜

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昨日のうちに調達しておいた水500ml(400円)とザック中の予備とで1リットル。

朝食はないので、アミノバイタルゼリーとバランスパワーで紛らわす。

3時15分出発。



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暗い山道、独立峰ならではの強風、何故、ここに居るのか泣きそうになる。

4時25分、経過1時間10分、標高3200m、獲得標高170m。

登りの途中だが、風が当たらない場所、ここで日の出を見よう。



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4時56分、気温9度C。



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5時、日の出を見るのに35分。

さて、あと500m。



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少し登ると七合九勺、赤岩八合館がある。

ここに泊まっている登山客は多そうだ。



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モルゲンロート。

赤い溶岩の道が、朝日に当たってさらに真っ赤に染まる。

この階段、きつーい。



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5時40分、経過2時間25分、標高3400m、獲得標高370m。

八合目、見晴館跡。

あと、300m。

ここからが正念場。



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ジグザグ登坂路が延々と続いているような九合目の登り。

路面は石が大きくなって歩き辛い。



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6時15分、3450mくらいか、駐車場から見えた雪渓を越えたぞ。



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7時20分、経過4時間5分、標高3600m、獲得標高570m。

200m登るのに1時間40分もかかっている。

傾斜はいよいよ急に、空気はいよいよ薄く、ジグザグを折り返す度に一休み。

当然ながら休む度にみんなに抜かれていく。

あと100m、あと100mと心に言い聞かせて上へ、上へ。



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振り返れば、登って来ただけの御褒美。



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最後の急登、頂上の鳥居が見えて、、、まだ見えない。






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最後の階段を登り鳥居をくぐって登山口山頂。

やったぞー、着いた〜、嬉し〜、お疲れ〜、ザマミロー。



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8時5分、経過4時間50分、標高3720m、獲得標高690m。

2日間、経過12時間、獲得標高2280m。

計算通り、12時間かかった。



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御殿場口山頂には売店の跡しかなく、人気が少ないが、

山頂を右回りに進むと富士宮口山頂があり、人で賑わっている。

そして、さらに進むと見えてきた、日本最高地点の剣ヶ峯だ。

しかし、あの急坂をまた登るのか、もう限界に近いぞ。



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ひいこら、やっとのことで登ると、さらに階段があって、測候所の脇が最高地点だ。

9時5分、富士山剣ヶ峯、3775.6m。



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右回りでお鉢めぐり、北側は凄い風が吹いている。

そのまま立っていると火口の中に飛ばされそうだ。



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河口湖口、須走口からの山頂、久須志神社から売店が並ぶ通り。

腹が減ったので、ミソラーメン(900円)を食べる。

インスタントだが、汁まで飲み干してしまう。

このあたりの登山客は御殿場口と客層が違う。

渋谷から来ました〜みたいな女の子のグループや、Gパンにスニーカーの若者、外人。

タラココスプレに、挙句の果てはスラックスにビジネス靴というツワモノも。

夏の富士山は何でも有りか?



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登頂記念の土産とポカリスウェットを仕入れて残り半周。

お鉢めぐりも上り下りがあって結構疲れる。






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一周して、2時間35分。



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さて、下山だ。

看板には、所要時間3時間とある。

この時間はどれくらいの脚力を持つ人を対象としているのか。

富士登山雑誌には4時間半とある。

3時間で下りるためには休まずに駆け下りなければ着かないのではないか。

11時20分、下山開始。



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12時20分、1時間で七合九勺、赤岩八合館まで下りてきた。

下りは早い。

登りは抜かれてばかりだったが、下りは何とか早い方の組だ。



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だか、1時間以上も急な下りを降りていると、集中力も体力も持たない。

段々と腰が引けてきて、踵着地をやってしまう。

何度がズルッっと滑ったが、尻餅をつかずに七合目まで降りてきた。

七合目の泊まった小屋でカップ麺の昼食。

気力を回復して、13時20分、大砂走りへ。



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若者たちは飛ぶように駆け下りていくが、こっちはズルズルやるのが精一杯。



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しかもこの急坂、休憩するのも一苦労なのだ。



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宝永山を右手に下り、双子山の幻想的な光景が現れてきた。



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大砂走りから、ブル道へ。

とにかく真っ直ぐな下山道。

足元は柔らかく、膝が辛いことは無いが、長過ぎる。

昨日登ってきた登山道が見えるが、こんなに長い距離を登ってきたのかと思うと嫌になるほどだ。

二合目、大石茶屋で洗面の水を買って砂埃を洗い流す。



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15時45分、新五合目鳥居到着、所要時間は4時間25分。



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7月15日に思い立って、

7月19日にザックとクツとか買って、

7月20日に仏果山でヒイコラ言って、

8月9日に菰釣山で修行して、

思い立ってから1ヶ月経たないうちに富士山初登頂。

トレーニングの予定が、帰れなくなっての一泊登山、

無謀といえば無謀、無計画も甚だしいが、とにかく登れて良かった。

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帰り道、三国峠を越えてパノラマ台から見る富士山。

午前中はあのテッペンに居たのだと思うと感無量だ。






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